理科準備室 2.生 物 関 連
:最大のヤマ場ですが、覚えられるかどうかということだけです。
1.血液循環
@循環経路:よく出ます。順番を正確に覚えましょう。
右心房→右心室→肺動脈→肺→肺静脈→左心房→左心室→大動脈→全身→大静脈→右心房→・・・
A心臓のつくり:心臓の図と各名称が一致できればOKです。
(注!右と左は、見た目と逆になりますから、注意してください。)
覚える項目1=右心房・右心室・左心房・左心室
覚える項目2=肺動脈・肺静脈・大動脈・大静脈
B静脈・動脈と静脈血・動脈血の違い:紛らわしいので要注意です。
1)静脈・動脈は、血管の名前
・静脈=心臓に入ってくる血液が流れる血管のこと。
・動脈=心臓から出ていく血液が流れる血管のこと。
2)静脈血・静脈血は、血液の名前
・静脈血=全身から心臓に戻ってきて、肺にいたるまでの血液。
※酸素が少なめで、やや黒ずんでいる血液。
・動脈血=肺から心臓を経由して、全身に出ていく血液。
※酸素が多く、あざやかな色の血液。
〜肺動脈には静脈血が、肺静脈には動脈血が流れています。
他は、おおむね血管の名前と血液の名前とは、一致します。
C血液の成分:できたら、形も覚えておくとベターです。
1)白血球=異物(細菌など)を攻撃する。
2)赤血球=酸素を運搬する。ヘモグロビンを含む。
3)血小板=血液の凝固に関与している。
4)血漿(血しょう)=血液の液体の部分のこと。二酸化炭素や栄養分の運搬。
2.呼吸関連
:肺・気管支・肺胞の形も確認しておきましょう。
おおざっぱに説明すると、酸素を取り入れて、二酸化炭素を排出することです。
狭義には、肺(肺胞)で行われていることを呼吸(外呼吸)と呼びますが、各細胞と血液との間においても同様のことが行われていて、こちらは内呼吸と呼ばれます。
3.消化と吸収
:柔突起の形も確認しておきましょう。
摂取された栄養分は、消化(分解)されてから吸収されます。
多くは、小腸の柔突起で吸収されますから、それ以前の段階で、消化が行われます。
1)消化:ここでは、少し細かすぎることまで書いてあります。
噛み砕くなどの物理的消化と、だ液や胃液などに含まれる消化酵素による化学的消化があります。
・タンパク質→アミノ酸
・脂肪→脂肪酸とグリセリン
・炭水化物(デンプンなど)→多糖類→ニ糖類→単糖類
※ニ糖類〜麦芽糖=ブドウ糖+ブドウ糖、ショ糖=ブドウ糖+果糖、乳糖=ブドウ糖+ガラクトース
※単糖類〜ブドウ糖、果糖など
2)吸収
・小腸の柔突起=主な栄養分を吸収
・胃=アルコールを吸収(ただし、胃の主な役割は消化です。)
・大腸=水を吸収
4.肝臓と腎臓
1)肝臓
:さまざまな働きをしていますが、とりあえず有害な物質を無害なものに作り変えるということが最重要です。アンモニアを尿素に作り変えるのが、代表的なものです。
2)腎臓:図でも確認しておきましょう。
:老廃物の排出と体液の濃度(厳密には浸透圧)の維持が、主な役割です。
※細かいところまで、出題している学校を受ける場合には、キーワードとして、「腎小体(糸球体・ボーマンのう)」「細尿管」「再吸収」なども必要かもしれません。
5.光 合 成
葉緑体を持った緑色植物が、水と二酸化炭素から酸素と栄養分(この場合はデンプン)を作り出すこと。ただし、光のエネルギーが必要。
ちなみに
光合成:二酸化炭素+水→酸素+栄養分、エネルギーを消費。
呼 吸:酸素+栄養分→二酸化炭素+水、エネルギーを作り出す。
となります。
光合成を行う緑色植物も、呼吸はしています。ご注意を。
※「気孔」と「蒸散」という言葉もついでに覚えておきましょう。
6.食物連鎖
:それぞれの代表例(特に分解者)も覚えておきましょう。
生産者→第一次消費者→第二次消費者→分解者→生産者→・・・
・生産者〜自分で栄養を作り出せる生物のことです。具体的には、光合成のできる緑色植物のことです。
・消費者〜生産者の作り出した栄養を直接・間接にしか利用できない(自分では、栄養を作り出せない)生物のこと。草食動物は第一次消費者、肉食動物は第二次消費者となります。
・分解者〜動植物の死骸などを分解する菌類・細菌類のこと。分解されたもの(無機物)は、生産者の肥料となる。
7.細胞分裂
通常、問題としては、いくつかの図があり、それらを細胞分裂していく順番通りに並べるというパターンになります。ですから、そのことができるようになればOKです。
8.植物・動物の分類
:たいがいの参考書には、表形式で載っていますので、それらを参考にして覚えてしまいましょう。その際に、それぞれの代表例も併せて覚えてください。(両生類ではイモリとカエル、という具合に。)
1)植物の分類〜増え方(種子・胞子・分裂)、根・茎・葉の区別の有無、葉緑体の有無などで分類されています。
2)(セキツイ)動物の分類〜増え方(胎生・卵生)、体温(恒温・変温)、呼吸(肺・えら)、生活場所(陸上・水中)などで分類されています。さらに、無セキツイ動物の種類も覚えておきましょう。
9.遺 伝
:実は、ものすごくおおざっぱな説明です。
ここでは、血液型を例にとってみます。
血液型には、A型・B型・O型・AB型があります。
細かく考えると、A型はAA型とAO型、B型はBB型とBO型、O型はOO型、AB型はそのままAB型となります。
例えば、AO型とBO型の両親から生まれる子供は、
AO×BO→AB、AO、BO、OOと4通りの可能性があります。
(数学の式の展開と同じです。)
それぞれを素直に表現すると、AB型・A型・B型・O型となります。
AとOとでは、Aが優性、Oが劣性となり、共存する場合には、A型の性質になります。
BとOとでは、Bが優性、Oが劣性となり、共存する場合には、B型の性質になります。
AとBとの間では、優劣がなく、共存する場合には、AB型となります。
(ここでいう優劣とは遺伝学な意味で使っていますので、能力的な優劣とは無関係です。)
10.その他
顕微鏡の操作
必要なことは、以下の通りです。
@顕微鏡の各部位の名称
A操作手順
B倍率の求め方
C視野内での動き(プレパラートを右下に動かすと、見た目では左上に移動します。)
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