17.資料の整理

 割と地味な分野ですが、ここでは「平均」を中心に説明したいと思います。

<平均点の求め方>
 @合計点÷人数
 A合計点÷科目数
  点でなくても、「平均」の求め方は、同じパターンです。

<例題>
 @あるテストの点数が、Aさんは65点、Bさんは32点、Cさんは94点、Dさんは71点、Eさんは83点、であるとき、5人の平均点を求めよ。

 合計点は、65+32+94+71+83=345
 人数は、5人
 よって、平均点は、345÷5=69
 答え:69点

 AAさんは、国語のテストで56点、数学で67点、理科で40点、英語で85点をとった。4教科の平均点を求めよ。

 合計点は、56+67+40+85=248
 科目数は、4教科
 よって、平均点は、248÷4=62
 答え:62点

 BBさんは、4教科の平均点が71点である。5教科めの点数がa点であった場合、5教科での平均は、何点か。
 合計点は、71×4+a=284+a
 科目数は、5教科
 よって、平均点は、(284+a)÷5
答え:284+a


 C下の表は、ある学級の生徒40人の体重を調べ、その結果を階級ごとに度数で表したものである。以下の問いに答えよ。
 (1)度数の一番大きな階級の、相対度数を求めよ。
 (2)生徒40人の平均体重を求めよ。
体重(kg)度数(人)
以上 未満
30〜40
40〜5012
50〜6018
60〜70
70〜80
40

(1)相対度数の求め方は、その階級の度数÷全度数です。
 この場合は、18÷40=0.45
 答え:0.45

(2)このような表から、平均をもとめる場合には、階級値というものを使います。
 例えば、30以上40未満の階級値は、35。
 40以上50未満の階級値は45になります。

それでは、平均体重を求めてみましょう。
合計点は、35×2+45×12+55×18+65×6+75×2
 =70+540+990+390+150
 =2140
人数は、40人。
平均体重は、2140÷40=53.5
答え:53.5kg

(2)の別解
 階級値が大きかったり、小数だったりすると、上記の計算方法では、大変な場合があります。 そんなときには、仮の基準値を使った方法がお勧めです。(問題は、同じものです。)

 まず、基準値を決めます。次に、その基準値と各階級値との差に着目します。
 続いて、差の合計を求めてから、差の平均を出します。
 差の平均がわかったら、基準値と合計します。
 その結果が、本来の平均になります。

 では、実際にやってみましょう。
 ここでは、基準値を55にしてみます。理由は、度数が一番大きいということと、だいたい真中ということだけです。(他のものを基準値にしても大丈夫です。)

 階級値35は、基準値55から見て、差は−20です。度数は、2。
 階級値45は、基準値55から見て、差は−10です。度数は、12。 
 階級値55は、基準値55から見て、差は0です。度数は、18。
 階級値65は、基準値55から見て、差は10です。度数は、6。
 階級値75は、基準値55から見て、差は20です。度数は、2。

 ここで、差の合計を考えます。
 (−20)×2+(−10)×12+0×18+10×6+20×2
  =−40−120+0+60+40
  =−60
 人数は、40人。
 差の平均は、−60÷40=−1.5

 これは、基準値から見ると、−1.5の差があるということですから、
 本当の平均は、55+(−1.5)=53.5 ということになります。

 平均の求め方(階級値を含む)と相対度数あたりが、「資料の整理」のポイントだと思われます。


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