19.速さ

 速さの問題を解く際には、公式1つと表を使います。
これって、濃度と同じパターンですよね。ただ、表の使い方は、若干違います。

 まず、公式の紹介からですが、次の3つのうち、1つだけ覚えれば、十分です。覚えちゃダメということでは、ないですけど。

@ 速さ×時間=距離
A 距離÷速さ=時間
B 距離÷時間=速さ

補足:
 速さ〜「速度」も同じ意味。具体的には、時速、分速など。
 距離〜「道のり」も同じ意味。具体的には、km、mなど。
 時間〜具体的には、○○時間、△△分、××秒など。


 では、実際に問題を解いていってみましょう。
注意!! 濃度では、求めたいものをXにしましたが、 速さでは、時間のところでXを使ったほうが計算しやすい問題がほとんどです。 そのため、計算の結果=問題の答えとはならない場合があります。具体的には、以下の解説をお読みください。


<問題1>
 弟が歩いて家を出てから15分後に、兄は自転車で弟を追いかけた。 弟と兄の速さを、それぞれ毎分80m、200mとすると、 兄は家を出てから何分後に弟に追いつくか、求めなさい。

<解説・解答>
まず、表を作ります。
 兄の(かかった)時間を、X分とします。
 弟が家を出たのは、兄の15分ですから。
 弟の(かかった)時間は、(X+15)分になります。
 兄の道のりは、200X m
 弟の道のりは、80X m
と、なります。
 速さ時間道のり
200200X
80X+1580(X+15)

兄と弟の道のり(距離)は同じなので、
200X=80(X+15)という式が成り立つ、
これを解くと、X=10  
 答え:10分後


<問題2>
 A君が、家から学校まで行くのに、毎分30mの速さで歩いていくのと、 毎分60mの速さで歩いていくのとでは、遅く歩いた方が30分多くかかるという。 家から学校までの道のりは、何mか。

<解答・解説>
それでは、表を作っていきましょう。
 速く歩いた方の時間を、X分とします。
 遅く歩いた方の時間は、(X+30)分になります。
 遅く歩いた方の時間をX分にして、速く歩いた方の時間を(X−30)分にしてもかまいません。

 速く歩いた方の道のりは、60X mになります。
 遅く歩いた方の道のりは、30(X+30) mになります。
 速さ時間道のり
速い方6060X
遅い方30X+3030(X+30)

道のり(距離)は同じなので、
60X=30(X+30)という式が成り立つ、
これを解くと、X=30
しかし、これは時間。聞かれているのは、道のりなので、
60Xに、X=30を代入。30(X+30)に代入してもOK。
60×30=1800
 答え:1800m


<問題3>
 B君は、いつも家から学校まで、毎分80mの速さで歩いている。 ところがある日、遅刻しそうになり、毎分120mの速さで歩いたところ、 いつもより10分、時間を短縮することができた。家から学校までの道のりを求めよ。

<解答・解説>
表を作ります。
 いつもかかっている時間を、X分とします。
 急いだ(遅刻しそうな)日にかかった時間は、(X−10)分となります。
 いつも通りの日の道のりは、80X m となります。
 急いだ日の道のりは、120(X−10)m となります。
 速さ時間道のり
いつも通りの日8080X
急いだ日120X−10120(X−10)

道のり(距離)は同じなので、
80X=120(X−10)という式が成り立つ。
これを解くと、X=30
しかし、これは時間。聞かれているのは、道のりなので、
80Xに、X=30を代入。こちらのほうが楽ですから。
80×30=2400   
 答え:2400m


<問題4>
 弟が歩いて家を出てから15分後に、兄は自転車で弟を追いかけた。 弟と兄の速さを、それぞれ毎分60m、210mとすると、兄は家を出てから何分後に弟に追いつくか、求めなさい。

<解答・解説>
表を作っていきます。
 兄がかかった時間を、X分とします。
 弟は、兄より15分に、家を出ていますから。
 弟がかかった時間は、(X+15)分となります。
 速さ時間道のり
210210X
60X+1560(X+15)

道のり(距離)は同じなので、
210X=60(X+15)という式が成り立つ、
これを解くと、X=6
 答え:6分後


<問題5>
 C君が、家から学校まで行くのに、毎分70mの速さで歩いていくのと、 毎分210mの速さで自転車で行くのとでは、歩いていく方が、20分多くかかるという。家から学校までの道のりを求めよ。

<解答・解説>
表を作ります。
 自転車でかかる時間を、X分とします。
 歩きでかかる時間は、(X+20)分になります。
 こうしたほうが、あとで楽なもので・・・。

 自転車のほうの道のりは、210X m となります。
 歩きのほうの道のりは、70(X+20)m となります。 
 速さ時間道のり
自転車210210X
歩き70X+2070(X+20)

道のり(距離)は同じなので、
210X=70(X+20)という式が成り立ちます。
これを解くと、X=10
しかし、これは時間。聞かれているのは、道のりなので、
210Xに、X=10を代入すると、
210×10=2100
 答え:2100m

 ちょっと、雰囲気は違うところはありますが、濃度と同じようなパターンでした。


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