1.読解力をつける

 ここでは、読解力をつけるという、タイトルになっていますが、「読解力がある」とか「読解力がついた状態」というのは、いったいどういうもの(こと)なのでしょうか?

 個人的意見を書けば、「その文の言いたいことがわかる。」ということだと思っています。言いたいことがいくつかあるような場合には、「重要さの順番もわかる」ということも含まれますが。

 それで、ここに書いたような「読解力」をつけるためには、どのように勉強していけばよいのでしょうか。

 よく言われるのが、「本を読む」ということです。このこと自体は、正しいと思います。でも、成果が現れるまでには、かなり時間がかかるような気がします。 (それでも、読まないよりは、読んだほうが良いとは思いますが。)

 私が、お勧めするのは、別に目新しいものではありませんが、「文章の要約」です。 なんらかの文章を読んだら、それを半分の文字数に要約して書いてみる、といった感じのことをするだけです。(もちろん、半分でなくてもかまいませんけれど。)そして、それができたら、さらに半分に。 また、さらに半分に。といった具合に進めて、最終的には、20文字位にまで、縮めてみます。

 この作業をする際には、「何がこの文章では重要なのだろうか」「一番言いたいことは、何だろう」ということを、考えざるを得ない状況になります。それが、狙いです。

 要するに、文章を読むときに、ただ読み進むだけでなく、「重要度」というものを絶えず考えながら読んでいく、ということをクセづけしたいということです。

 文章としては、新聞一面の「天声人語」や「編集手帳」などが、ほどよい長さのものだと思います。 また、毎日毎日文章が変わりますから、コツコツと続けるには、ちょうどよいペースメーカーのような気がします。 


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