0.勉強の前に

 国語の勉強を始める前に、一つおことわりをしておきたいことがあります。それは、私自身、国語に対して苦手意識があるということです。 と、いっても、教えるという立場の場合に限られますが・・・。

 これはどういうことかというと、私自身国語(特に現代文)が苦手だった時期がないということです。わかりやすく言えば、ずっと得意でした。(少なくとも、そう感じてきました。) 他の科目の、英語や数学などは、全くできないという思いを何度もしてきました。そのため、勉強方法については、いろいろと試行錯誤もしてきましたから、「できない」とか「苦手」という気持ちは、実体験としてわかります。 ところが、国語に関しては、それがありません。一番勉強していないのが、国語であり、一番点数がとれたのも、国語でした。

 もともと、国語というのは、得意な人は何もしなくても得意だし、苦手な人はいくらやっても苦手意識が抜けないという傾向のある科目のような気がします。しかも、いわゆる「できる」人にとっても、なぜできるのかということをうまく説明できないところがあります。 長嶋監督が「バッティングというのは、来たボールを打てばいいんだよ。」と言ったのと、ニュアンスとしては同じです。 

 しかし、それで教えることを放棄してしまうのでは、少々情けないものがありますから、自分なりに「なぜ国語が得意でいられたのか」を分析してみました。ですから、アプローチの仕方が英語や数学とは違います。そのため、今までに比べて、雰囲気の異なる講座になってしまうかもしれません。 その点を、ご了解の上、次ページ以降にお進みいただければ、と思います。


目次に戻る
次(読解力をつける)に進む