12.角度
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 角度というのは、いくつかの基本的なものを、組み合わせて使って求めていくものです。

 まず、その基本から、始めましょう。
 どことどこが、同じなのかというものが、多くなっています。


<角度の基本>

@直線は、180°

A三角形の内角の和は、180°※二等辺三角形の底角は等しい。

B錯角は等しい。(もちろん、平行線が必要です。)

C対頂角は等しい。

D中心角は円周角の2倍。=円周角は中心角の1/2。
同じところから出ている円周角同士は、等しくなります。

E円に内接する四角形の、対角の和は180°

F接線と弦のつくる角。(接弦定理。)
 説明がむずかしいので、図を見てください。^^;

ペイントで描いたもので、まるで子供の絵のようですが、(ーー;)ご容赦ください。
参考書などで、確認しておいてください。上記の内容を図にしただけのものです。



問題演習その1
問題@とA

解答・解説
@平行線がありますから、錯角の利用を考えます。
 ∠GFD=∠EHF=43°
よって、∠EHG=180°−43°=137°

△EGHにおいて、三角形の内角の和は180°なので
 ∠EGH=180°−(17°+137°)=26°
 ∠EGHと∠EGFとは、同じものですから、
 答え:∠EGF=26°

A平行線がありますから、考えることは錯角です。
しかし、このままでは、錯角がありません。
そこで、Fを通り、ABやCDに平行な直線を、新たに引きます。

そうすると、
∠EFGの上の部分は、∠AEFの錯角となり、70°
直線は180°より、∠CGF=180°−∠FGD=30°
∠EFGの下の部分は、∠CGFの錯角となり、30°
よって、
 ∠EFG=70°+30°=100°
 答え:∠EFG=100°



問題演習その2
問題BとC

解答・解説
Bここで、目に付くのは、
三角形が2つということ、真中に対頂角があるということでしょうか。

△ABCにおいて、三角形の内角の和は180°なので
 ∠ACB=180°−(55°+40°)=85°
よって、∠DCE=∠ACB=85°(対頂角は等しい)

△CDEにおいて、三角形の内角の和は180°なので
 ∠CDE=180°−(85°+60°)=35°
 答え:∠CDE=35°


C図形ABCDは、実は、四角形です。四角形の内角の和は、360°です。
ここで、多角形の内角の和について、少しまとめてみます。
 三角形(の内角の和):180°
 四角形(の内角の和):360°
 五角形(の内角の和):540°
 六角形(の内角の和):720°
どういう法則があるのかは、もうわかりますね。

それでは、問題に戻ります。
先ほど書いた通り、図形ABCDは四角形ですから、内角の和は360°です。
 左側の∠ADC(180°より大きいほうです)は、
 ∠ADC=360°−(40°+60°+30°)=230°
よって、この問題で聞かれているほうの∠ADCは、
 360°−230°=130°
 答え:130°



問題演習その3
問題DとE

解答・解説
Dいよいよ、円の登場ですが、
接線はありませんから、「接線と弦のつくる角」は関係なさそうです。
また、中心角もありませんから、「円周角=中心角の半分」も、
使いそうな雰囲気はありません。

で、「内接する四角形」は、と思って見ると、ありますね。
どうやら、これは使いそうです。

聞かれているのは、∠BCD、
「内接する四角形」と言えば、「対角の和は180°」

それでは、∠BCDの対角は?
∠BADですよね。これが、わかればOKということです。

さらに、問題文には、
∠ABD=45°、∠ADB=55°とあり、
△ABDを使えと催促しているかのようです。

 ∠BAD=180°−(45°+55°)=80°
 ∠BCD=180°−∠BAD=100°
 答え:∠BCD=100°


Eまた、円の問題ですが、今度は、
「接線」もありますし、「中心角と円周角」もあります。

まず、∠OBC=38°ということですが、
この角度は、ただ単に△OBCの1つの角にすぎません。
ということで、△OBCを詳しく見てみましょう。

辺OBと辺OCは、同じ長さです。
と言うのも、どちらも円の半径ですから。
つまり、△OBCは、二等辺三角形というわけです。
「二等辺三角形の底角は等しい」でしたよね。
 ∠OBC=∠OCB=38°
よって、
 ∠BOC=180°−(38°+38°)=104°

∠BOCは、中心角でもあり、それに対応する円周角は、∠BACです。
「円周角は、中心角の半分」ですから、
 ∠BAC=52°

この∠BACは、「接線と弦のつくる角」である∠CBFと等しくなります。
と言うことで、∠CBF=52° これが、答えになります。

もちろん、次のように進めてもOKです。

求めたいのは∠CBF。
∠CBFは、「接線と弦のつくる角」だから、∠CBF=∠BAC
ところで、∠BACは円周角で、対応する中心角は、∠BOC。
よって、∠BOCは、∠BACの2倍。
つまり、∠BOCがわかれば、∠CBFも求められる。
そして、∠BOCは、△OBCの1つの角。
△OBCは、・・・という感じのものです。


いくつかのヒント(手がかり)をもとに、犯人を追い詰めていく。
角度の問題を解く際には、そんな感じがしてしまいます。
「数学で、角度問題、解く際に、気分はなぜか、任三郎(おそまつ!)」


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