数学番外編 解説・解答


1.42と112の最大公約数および最小公倍数を求めよ。

<解説・解答>
 最大公約数と最小公倍数は、正式な(?)解き方があるのですが、あまり出題されないものなので、覚えるのが簡単な方法でやってみます。

 最大公約数の問題:どんどん割っていく
 最小公倍数の問題:どんどんかけていく

 ※この2つのことを覚えておいてください。

@最大公約数を求める。
 これは、どんどん割っていくのですが、割り切れない数のときは、抜かしてください。

 42÷1=42
 42÷2=21
 42÷3=14
 42÷4=×
 42÷5=×
 42÷6=7
 ・・・・・

 112÷1=112
 112÷2=56
 112÷3=×
 112÷4=28
 112÷5=×
 112÷6=×
 112÷7=16
 112÷8=14
 ・・・・・

 で、同じ数字が出てきましたよね。
 最初に出てきたものが、最大公約数になります。

 答え:14
 ※この方法で、公約数が見つからない場合には、最大公約数は、「1」ということになります。

A最小公倍数を求める。
 これは、どんどんかけていくということです。

 42×1=42
 42×2=84
 42×3=126
 42×4=168
 42×5=210
 42×6=252
 42×7=294
 42×8=336
 42×9=378
 ※実際には、かけ算するより、上の数字に、42を足していくのが簡単です。

 112×1=112
 112×2=224
 112×3=336
 112×4=448
 ※実際には、かけ算するより、上の数字に、112を足していくのが簡単です。

 答えは、もう、おわかりですよね。
 この場合の最小公倍数は、336ということになります。
 答え:336

 ちょっと、面倒な感じがするかもしれませんが、こういうタイプの問題は、出ても、せいぜい1問ですので・・。


2.3<√a<4を満たす自然数aの個数を求めよ。

<解説・解答>
 a自体は普通の数字なのですが、√の中にある数字です。
 ですから、条件をそろえてしまいます。
 要するに3と4を√にしてしまうということです。
 3=√9
 4=√16

 つまり、3<√a<4は、√9<√a<√16となります。

 aは、10、11、12、13、14、15ということになりますから、
 答え:6個


3.40を割ると8余り、50を割ると2余る自然数を求めよ。

<解説・解答>
 これは、そんなに難しい問題ではありません。

 40を割ると8余り→これは、32(40−8ということです)なら割り切れるということです。
 50を割ると2余る→これは、48(50−2ということです)なら割り切れるということです。

 32を割り切れる数は、32、16、8、4、2、1です。
 48を割り切れる数は、48、24、16、12、8、6、4、3、2、1です。

 16と8と4と2と1が共通していますが、
 8余る数でなくてはならないので、8より大きい数となります。

 答え:16
 ※余りよりも、大きい数でなければならないというところが、この問題のポイントです。


4.ある正方形の一辺を2cm長くすると、面積は=44cm大きくなった。
  もとの正方形の面積を求めよ。


<解説・解答>
 これは、もとの正方形の面積を聞かれているのですが、面積をXにすると、式を作るのが非常に困難になります。
 もとの正方形の一辺の長さをXとすると、式が作りやすくなります。
 ただ、Xを求めても、それは、あくまで、一辺の長さで、問われている面積ではありませんから、Xを求めて安心するのではなくて、ちゃんと面積を求めてくださいね。

 もとの正方形の一辺の長さをXとすると、面積は、Xとなります。
 大きい正方形の一辺の長さは(X+2)ですから、面積は、(X+2)となります。

 で、X=(X+2)−44
 という式が成り立ちます。

 これを解くと、X=10となります。
 面積は、Xですから、10=100

 答え:100cm


5.連続した3つの自然数がある。
  もっとも大きい数の2乗は、他の2つの数の積の2倍より20小さい。
  この3つの自然数を求めよ。


<解説・解答>
 この場合、3つの数があります。
 大、中、小ということです。

 小を、Xとすると、中は、X+1、大は、X+2となります。
 (中をXとすると、小は、X−1、大は、X+1なんていうのもOKです。)

 もっとも大きい数の2乗は、(X+2)
 他の2つの数の積は、X(X+1)
  その2倍は、2X(X+1)です。

 で、小さいほうに20を足すか、大きいほうから20を引けば、イコールで結べます。

 (X+2)=2X(X+1)−20

 これを解くと、X=−4、6となりますが、Xは自然数ですから、マイナスの答えは、不採用ということになります。
 よって、X、つまり、一番小さい数は6、中は7、大は8、が答えです。

 答え:6、7、8


6.2けたの整数がある。
  その整数は、一の位の数の9倍より4大きく、十の位の数と一の位の数とを入れ換えてできる整数は、もとの整数より9大きい。
  もとの整数を求めよ。


<解説・解答>
 これは、十の位をX、一の位をYとする(あるいは、十の位をY、一の位をXとする)ことは、思い浮かぶと思います。
 こういうタイプでは、ポイントは一つです。
 十の位は、10倍するということだけです。


 例えば、34というのは、3と4から成り立っていますが、実際は、30と4ということです。
 十の位の数字は3、ということは、本当は30ということですよね。
 気をつけるのは、このことだけです。

 十の位をX、一の位をYとして、やってみましょう。
 (この場合、文字を2つ使うことになりますから、連立方程式にする必要があります。つまり、式を2つ作らなければならないということです。)

 もとの整数というのは、10X+Y
 で、一の位の数の9倍というのは、9Y
  もとの整数のほうが、4大きいということですから、大きいほうから4を引くか、小さいほうに4を足すかすれば、イコールで結べます。

 10X+Y=9Y+4 これを連立方程式で解きやすい形に直すと、
 10X−8Y=4・・・・@

 続いて、十の位の数と一の位の数とを入れ換えてできる整数ですが、
 これは、X+10Y
 で、もとの整数は、10X+Y
  入れ換えた整数のほうが9大きいということですから、大きいほうから9を引くか、小さいほうに9を足すかすれば、イコールで結べます。

 X+10Y=10X+Y+9 これを連立方程式で解きやすい形に直すと、
 −9X+9Y=9 これは、このままでも良いのですが、両辺を9で割ると、
 −X+Y=1  さらに、
 X−Y=−1・・・・Aとすると、あとあとやりやすいと思います。

 @Aの連立方程式を解くと、
 X=6、Y=7となります。

 聞かれていたのは、もとの整数ということですから、
 答え:67


7.√7の整数部分をa、小数部分をbとするとき、aとbの値を、それぞれ求めよ。

<解説・解答>
 これって、いきなり見ると、おそらく途方にくれると思います。
 でも、一度やっておけば、難しくはないのが、わかるのでは、という気がします。

 まずは、以下をご覧ください。
 1=√1
 2=√4
 3=√9
 4=√16
 ・・・・・

 √7は、√4と√9の間にありますよね。
 ということは、2と3の間ということです。

 つまりは、√7というのは、2.×××・・ということです。

 よって、整数部分は、「2」ということになります。
 答え:a=2

 ここまでは、いいのですが、小数部分というのが難しそうですよね。
 でも、実は、簡単です。

 整数部分と小数部分からなる数字というのは、
 その数字から、整数部分を除けば、小数部分だけになります。

 この問題では、その数字というのは、√7
 整数部分は、2
 よって、小数部分は、√7−2 ということです。
 答え:b=√7−2

 小数部分といっても、小数で答えなければならない、というわけではないんですよね。


8.連続する3つの正の整数がある。
  一番大きい整数の平方と一番小さい整数の平方との差は、残りの数の平方に等しい。
  この3つの整数を求めよ。


<解説・解答>
 これは、5番の問題と基本的には、同じ考えかたです。

 一番小さい整数をX、真ん中の整数をX+1、一番大きい整数をX+2、とします。

 一番大きい整数の平方は、(X+2)
 一番小さい整数の平方は、X
  この2つの差は、(X+2)−X

 残りの数の平方は、(X+1)

 よって、(X+2)−X=(X+1)
 となります。
 これを解くと、
 −X+2X+3=0

 このまま解いてもいいのですが、
 両辺に、−1をかけて、
 X−2X−3=0
 としたほうが、やりやすいように思います。
(見た目は変わりませんが、0にも、−1をかけていますからね。)

 X=−1、3
 しかし、問題文に、「正」の整数と書いてありますから、−1は不採用になります。
 また、Xは一番小さい整数ですから、真ん中の整数は4、一番大きい整数は5になります。
 答え:3、4、5


数学番外編問題に戻る