裏ページ ポチものがたり

4.はじめての口紅
 (キャンプの夜の詳細)
 前篇


キャンプ。
それは、親睦を深めるためのもの、のはずでした・・・。

予兆は、出発前の準備段階からありました。

班分けをした際に、男子学生(このころまでは、基本的人権は、ありました)は、各班に一人ずつ配属されました。

で、班内の役割を決める際に、のきなみ、班長に指名されることになりました。
もちろん、多数決という、民主的なルールが適用されていたことは、言うまでもございません。

ポチは、その中でも、班長長という、わけのわからないものにもなっていました・・・。^^;

各班では、キャンプの夜の出し物についての検討を行っていくのですが、その内容は極秘扱いということになります。

他の班に、情報を漏らすことは、ご法度でした。


しかし、うすうす、身の危険を感じ始めていた男子学生は、秘密基地の大和食堂に集結し、情報交換会をたびたび開きました。

それは、まるで、隠れキリシタンのように、祈りもその内容には、含まれていたように思います。^^;


ここからは、後につけられることになるセカンドネームを使って、話しを進めていくことにします。
(出席者は、ポチ、タロー、ジョン、ペス、それと洗礼名を授からなかったTとHです。)

ペ:「うちのところは、なんだか化粧をするみたいなんだよね。」
※ペスにも、自分がどうなるのかの詳しいことは、わかっていません。

ポ:「化粧かぁ・・。」
ペ:「うん。なんだか、白塗りみたいなんだけど・・・。」
ポ:「ボスキャラお姉さまがいるから、それですむかなぁ・・。」

※ボスキャラお姉さまとは、普段は、ポチのブリーダーを担当なさっている、それは、それは、お優しいお姉さまで、ございます。

タ:「うちは、モーモーなんとかっていう、着ぐるみらしいんだけど・・」
※タローも、自分がどうなるのかの詳しいことは、わかっていません。

ペ:「着ぐるみなんて、生ぬるいよ・・。」
※ペスは、この中では、最年長。大卒、公務員経験ありと、順調にきてただけに、現状を、なかなか受け入れられないようでした。

ポ:「と、ところで、他の班は、どうなの?」
ジ:「うちは、全然わからない。」

T:「クイズやるみたい。」
H:「うちは、ゲーム大会。」

ポ・タ・ジ・ペ:「ナンダよ、それ!(~_~メ)」

T:「だって、俺が決めたわけじゃないんだから・・。」
H:「そうそう。」

ペ:「そうだよな・・。俺たちが決めてるわけじゃないんだよな・・。」
※ペス、現実を受け入れ始める。

ペ:「で、ポチのところは?」
ポ:「うちは、フラダンス。」
ペ:「フラダンス?」
ポ:「うん。腰みのを作るって言ってたけど、それ位ならねえ。」
※ポチ、自分のよみの甘さに、このとき気付かず。^^;

ペ:「キャンプって、本来、楽しいはずだよなぁ・・・。」
※ペス、自分に言い聞かせているかのように、つぶやく。

大和食堂の夜は、こうして、更けていった・・・。


長くなりそうなので、後篇に続く。


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