裏ページ ポチものがたり

1.ポチがポチになった理由(わけ)


学校によって、違うんでしょうが、ポチの通う看護学校には、「お姉さまがた」が何人か、 いらっしゃいました。
(自然と敬語が・・・^^;)


「お姉さまがた」は、家では、「だんな」と呼ばれる侍従をこき使い、 「おこちゃま」という名の僕(しもべ)を従えるという生活を、 お過ごしのようで、看護学校においても、人を動かす術(すべ)を発揮されることと、あいなります。


その頃、ポチは飼い主もいない状態でしたので、 看護学校での、昼食は、 朝、チケットを買い、お昼には、弁当が学校に届けられるというシステムを、利用していました。

ところが、お弁当屋さんが、休みの日というのがあります。

そういうときは、「お姉さまがた」は「女神様」へと、早代わりします。
お弁当を作ってきてくれるんですよね。

最初は、感激!の一言だったのですが、 そこには、「お姉さまがた」の深い深いお考えが込められていたのでした・・・。


その頃から、本来、対等であるはずの「同級生」という関係が崩れ始めていきました。

入学後、少ししてから、「キャンプ」という行事がありました。

と言っても○○青年の家みたいなことろに、一泊して、親睦を深めるというものなのですが・・。

そのキャンプでは、各グループに分かれて、何か出し物を行うということになりました。

各グループには、男子学生が一人ずつ入っていたのですが、 ポチも、タローも、ジョンも、ペスも・・ 化粧をされたり、着ぐるみをきせられたりと、「おもちゃ」状態でした。


そう、気付いた時には、「餌付け」されていたのです・・。

餌付けしている人=御主人様=命令には絶対服従、という図式ができあがっていました。


その図式の中の最下層にいる者には、ふさわしい名前が、ごくごく自然に与えられることになり、 もったいなくもありがたい「ポチ」というお名前を拝領することになりました。
(それは、タロー、ジョン、ペスにとっても、同じことでした。)

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