数Tミニマム講座 2.関数 最大・最小
最大・最小の問題は、結局は、2次関数の最大・最小にすぎません。
ですから、2次関数の最大・最小は、求められるというのが、最初のステップになります。
次に考えるべきポイントは、
1.xの変域を知る
2.いかにして、2次関数に持ちこむか
ということになります。
まずは、基本問題をやってみましょう。
最初は、2次関数が与えられていて、xの変域に制限がない場合です。
問1.y=2x2+8x+7の最小値を求めよ。
<1>まず、平方完成です。
そうすると、y=2(x+2)2−1 となり、
頂点は、(−2、−1)となります。
<2>頂点のy座標が、最小値となります。
答え:−1
※x2の係数(前にある数字)が、正(プラス)の場合は、最小値がでます。
※x2の係数(前にある数字)が、負(マイナス)の場合は、最大値がでます。
続いて、2次関数が与えられていて、xの変域に制限がある場合です。
問2.y=x2−6x−3において、xの変域が、−3≦x≦4のときの、最大値と最小値を求めよ。
<1>まず、平方完成です。
そうすると、y=(x−3)2−12 となり、
頂点は、(3、−12)となります。
<2>続いて、xの変域の両端の数(ここでは、−3と4)及び頂点のx座標の数を代入して、それぞれのyを求めます。
x=−3のとき、y=24
x=3のとき、y=−12
x=4のとき、y=−11
注意!
問題によっては、xの変域に頂点が含まれない場合もあります。
そのようなときには、頂点のx座標を代入しないでください。
<3>一番小さいyが最小値に、一番大きいyが最大値になります。
答え:最大値 24 、最小値 −12
いろいろ、ここからがヤマになります。
2次関数が与えられていなくて、xの変域も明示されていない場合です。
問3.x、yは実数で、2x2+y2=2である。
このとき、x+y2の最大値と最小値を求めよ。
<1>
この問題では、2次関数もありませんし、xの変域もわかっていません。
ですから、この2つをなんとかしなければなりません。
ただ、方法は一つしかありません。
まず、与えられた条件の2x2+y2=2を使います。
他に使えそうなものって、ありませんから・・・。
と言っても、このままでは使えないので、変形する。この一手です。
@y2=2−2x2
A2x2=2−y2
可能性があるのは、この2つです。どちらが使えると思いますか?
x+y2のほうを見れば、y2がありますよね。
ということで、@y2=2−2x2を、x+y2に代入できますので、してしまいましょう。
x+2−2x2=−2x2+x+2
となり、2次関数ができあがりました。
<2>
残る問題は、xの変域を知る、ことに絞られました。
今ある式は、y2=2−2x2と、−2x2+x+2ですが、−2x2+x+2は2次関数そのもので、これから、xの変域を知ることはできません。
で、ターゲットは、y2=2−2x2となります。
ここで、yは実数ですから、その2乗のy2は、マイナスになることは、ありません。
よって、y2≧0
さらに、y2=2−2x2ですから、
2−2x2≧0となります。
これは、2次不等式ですから、解くことができます。
−1≦x≦1が解いた結果です。
この形は、まさにxの変域です。
これで、必要なものは、そろいました。
<3>
ここからは、問2.と同じパターンです。
−2x2+x+2=−2(x−1/4)2+17/8
頂点は、(1/4、17/8)となります。
xの変域が、−1≦x≦1ですから、
x=−1のとき、y=−1
x=1/4のとき、y=17/8
x=1のとき、y=1
答え:最大値 17/8、最小値 −1
問題演習
1.y=x2−6x (0≦x≦4)において、
(1)x=( @ )のとき、最小値( A )となる。
(2)x=( B )のとき、最大値( C )となる。
2.x、yは実数であり、x2+y2=4のとき、
4x+2y2の最大値と最小値を求めよ。
3.2x+y=1のとき、2x2+y2の最小値を求めよ。
4.y=(x2−2x−1)2−2(x2−2x−1)−1の最大値を求めよ。
ただし、0≦x≦3とする。
解 答
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