准看への道 7.衛生看護科について
ここでは、もう一つの「准看への道」である、衛生看護科(衛看)について説明します。
1.まえおき
衛看は、言ってみれば、職業高校です。ですから、一般科目と看護に関する科目を、3年間で学び、高卒資格と准看資格試験の受験資格とを得ることになります。
その後は、衛看専攻科または進学コースに進めば、高卒+2年間で、正看の資格を取得することが可能になり、これは、正看への最短ルートということになります。
現実問題としては、社会人の方がこのルートを利用することは、少ないかもしれませんが、考えようによっては、メリットが大きい場合もあります。
それは、中学卒業資格しか持っていない方が、最終的に、正看を目指す場合です。
一般的には、中学卒業資格で入学できる准看護学校に進み、その後、3年間准看護婦(士)として働くか、定時制・通信制の高校を卒業する又は大検に合格するかして、進学コースに進むことが考えられます。
でも、衛看に行けば、卒後3年間待ったり、高卒資格を別途取得する手間もはぶけます。
ただ、問題点が2つあります。
�@年齢的な問題
:おそらく、中学を卒業したばかりの人達がほとんどですから、その中に入っていかなければならないわけです。
正直言って、ちょっとつらいものがあります。また、学校側が、取ってくれるのかというのも、よくわかりません。
法律上は、高校には年齢制限はないのですが、あまり多くないことなので、学校側が難色を示さないとは限らないからです。
�A経済的な問題
:3年間は、おそらく、仕事をしながら、生活費や学費を稼ぐというのは困難だと思います。
ですから、この点もクリアできるような状況が整ってないと大変でしょう。
現実的ではないのですが、こういう考え方もできますという例として書いてみました。
2.衛看について
�@衛看の学校数
:全国で約130校です。
�A衛看のカリキュラム
1)専門科目(職業科目)の内容
『専門基礎科目』
解剖生理・栄養・薬理・病理・微生物・保健医療・関係法規・精神保健
『専 門 科 目』
基礎看護・看護概論・基礎看護技術・臨床看護概論・成人看護・老人看護・母子看護・臨床実習
2)一般科目(普通)科目
3)特別活動
ホームルーム・クラブ活動
具体例(すべての学校が同じというわけではありません。)
| 種 別 | 合計単位数 | 1年生 | 2年生 | 3年生 |
| 普通科目 | 47 | 20 | 14 | 13 |
| 職業科目 | 43 | 10 | 16 | 17 |
| 特別活動 | 6 | 2 | 2 | 2 |
以下は、えみこさんからの詳細な報告です。えみこさん、ありがとうございました。
衛看の授業内容
「看護関係」
・解剖生理
・病原微生物
・薬理
・病理
・基礎看護(看護技術の練習も含みます)
・基礎看護概論:基礎看護の講義のときにやります。
・成人看護:成人看護概論。
・母子看護(小児看護も含みます)
・老年看護(在宅看護も含みます)
・精神看護
「病院実習」
:1年の終わり頃(1月くらい)からありました。私は実習直前にやめているので、あまりわかりませんが・・・。
・環境整備(病室をきれいにするなど)
・成人看護(2、3年の大部分)
・母子看護(2年。赤ちゃんのお世話、お母さんのお世話、もしかすると、お産にたちあえるかも)
・小児看護(保育園もいきます。健康なこどもと病気のこどもの違いや、こどもへの接し方を学ぶ)
・老年看護(老人ホームなど)
「ふつうの授業」
:普通科より若干少ないです。
「その他」
基礎看護実習内容
1)1学年1学期
1.オリエンテーション
:実習着のエプロンのリボンの結び方から、三角巾のかぶり方なども。(普通の、帽子みたいなものをかぶるところも。)実習室の使い方や、備品の整理の仕方もおしえてもらう
2.ベッドメーキング:病院によって違うが、基本を習う
3.安楽な体位:体位変換
4.シーツ交換
5.深呼吸の仕方・関節可動域と良肢位・ベッド上の移動
6.運搬と抑制
7.寝衣交換・寝衣のたたみ方
2)1学年2学期
8.全身清拭
9.洗髪
10.口腔清拭・巻綿子の作り方
11.食事の与え方
12.便器、尿器の与え方
13.グリセリン浣腸
:人形でやりました。生徒同士でやるところもあるそうです!
14.石鹸浣腸
15.温罨法・冷罨法
16.包帯法
3)1学年3学期
17.バイタルサイン測定
18.身体計測
19.内科的ガウンテクニック
20.摂子、鉗子の取り扱い
21.留置カテーテル装置
22.導尿
23.膀胱洗浄
※学校によって、若干違う部分もあります。
※追加情報
〜准看護学校のカリキュラム変更に伴う影響
カリキュラム変更に伴い、本科(高校3年間)と専攻科(2年全日制)を統合して、高専のように、5年制にしてストレートに、正看護婦を目指す案がでているそうです。
他の案として
・現状のままのカリキュラムで、足りない分だけ、補習などで補う。
衛生看護科とはいえ、高校の普通科目をその分減らす、ということはできないんだそうです。ですから、5年制なら、幾分、ゆとりはできるかもしれませんが、補習などで補うとなると、かなり、ハードになるのでは・・・。
とにかく、現状では、カリキュラム改正後の単位数を修得させるには、授業時間が少ないので、このままでは、准看資格試験を受けることはできなくなってしまうので、すっぱりと、准看の道は捨てて、正看を目指すということになってきそうです。
〜その他
�@私が行っていた学校にも30歳過ぎの方がきていました。
�A学校が終わってから、午後5時くらいから、10時くらいまでバイトしてる子がほとんどでした。コンビニとかのバイトですけど。
私もバイトしてましたが、お小遣い程度のものです。衛生看護科は経済的余裕がないと難しいと思います。
3.その他
1)入試について
:詳細は、よくわかりませんが、あくまで高校入試ですから、出題科目・範囲・レベルは、おのずから限定されてきます。もちろん、各学校によって差があることは、言うまでもありません。
2)学費について
:公立の学校もありますから、その場合には、それ程の額にはならないはずです。私立については、やはり学校によって違うとしか言えません。
※えみこさんからの追加情報
公立の場合は、公立の高校の学費+実習費
私立の場合は、私立の高校の学費+実習費
という感じになるそうです。
また、あくまで、高校ですから、その他にも、修学旅行の積みたて金や制服代などが必要になる場合もあるそうです。
4.最後に
衛看については、自分自身、あまり詳しくありません。このコーナーも、多くは、えみこさんからの情報提供に頼っています。ですから、ここに書かれている以上のことについては、質問されても、おそらく答えられません。^^; ご了承ください。
目次に戻る
一つ前(6.病院の探し方)に戻る
次(8.都立准看護学校情報)に進む