超苦手克服講座 英語編

導入編
8.関係代名詞と分詞

関係代名詞

1.関係代名詞とは、何か。

まず、日本文で考えてみましょう。

「私は、時計を買った。」
→「私は、昨日時計を買った。」
→「私は、昨日あのお店で時計を買った。」
→「私は、昨日あのお店で、スイス製の時計を買った。」

文章がだんだんと長くなっていますが、それは、「時計」が、どういう「時計」なのかを説明する言葉が、増えているからです。

日本語では、上記のように、勝手に(?)、どんどんと言葉を付け加えていけばいいのですが、英語では、「これから、説明の言葉が出てきます」という、合図が必要になります。

その合図が、関係代名詞ということです。

ですから、関係代名詞が出てきたら、これから、関係代名詞の前にある単語(先行詞)の説明が始まると、考えてみてください。



2.関係代名詞の種類

先行詞がの場合には、who、whose、whom
先行詞がの場合には、which、whose
が、使われます。

※形は、疑問詞と同じですが、使われ方は異なります。
(ここから先で、説明します。)

あと、
先行詞が、人でも物でも使えるものとして、that
があります。

※これも、通常使われているthatとは違って、「あれは、あの」などとは訳しません。


3.関係代名詞の使われている文の訳し方
ポイントは、2つです。

@関係代名詞自体は、訳さない。
(whoseだけは、「その〜」と訳すとうまくいくこともあります・・・。)

A前から順に訳していき、必要なら、最後に、きれいな日本語に直す。


She will visit her uncle who lives in Canada.

前から順に訳していくと、「彼女は・だろう(つもり)・訪れる・彼女の・おじさん」となります。
(=「彼女は、彼女のおじさんを訪れるだろう(つもり)」)

で、おじさん(uncle)の後ろに「who」が出てきました。
ここでは、「who」=「誰が」となると、話しがつながらない感じがします。
となれば、関係代名詞ということです。

(※文の途中で、whoが出てきたら、関係代名詞である可能性は、高いです。)

要するに、ここから先は、「おじさん」がどういう人なのかという説明がくることになります。

また、順に訳していきましょう。
「住んでいる・〜(の中)に・カナダ」
(=「カナダに住んでいる」)

もし、下線部を訳しないさい、などとなっていたら、
「彼女は、カナダに住んでいる彼女のおじさんを訪れるだろう。」
または、
「彼女は、カナダに住んでいる彼女のおじさんを訪れるつもりです。」
としますが、
長文の中の一文にすぎなければ、このように、きれいな日本語に整える必要は、ありません。

どういう内容なのかが、理解できれば、それでOKですから・・・。


ここからは、簡略な説明にします。

I like a dog which has a long tail.

「私は犬が好きです。」+「長いしっぽを持っている」
→「私は、長いしっぽを持っている犬が好きです。」
(→「私は、長いしっぽの犬が好きです。」)


I have a friend whose mother is a nurse.

「私は友達を持っている」+「(その)母親が看護婦である」
→「私は、母親が看護婦である友達を持っている。」
(→「私は、母親が看護婦をしている友達がいる。」)


That car whose roof is red is my father's.

「あの車」+「(その)屋根が赤い」+「私の父のものです」
→「あの屋根が赤い車は、私の父のものです。」


This is the book which I bought last week.

「これは、本です」+「私が、先週買った」
→「これは、私が、先週買った本です。」


The man whom I met at the station yesterday is his father.

「その男」+「私が昨日駅で会った」+「彼の父です」
→「私が昨日駅で会った男(の人)は、彼の父です。」



4.文法問題としての関係代名詞

(   )内に適切な語を入れよ。
She will visit her uncle (    )lives in Canada.


上記のような問題で、(    )の前後が、日本語としてつながる場合には、関係代名詞が考えられます。

(    )の前が、「おじさん」、後ろが「カナダに住んでいる」なので、「カナダに住んでいるおじさん」と考えても、「おじさんはカナダに住んでいる」と考えても、うまくつながりますよね。

これは、もう関係代名詞を入れなさいということです。

で、大事なのは、ここから先です。

まず、(    )の前(先行詞です)が、「人」か「物(人以外)」か。

「人」ならば、who、whose、whomのどれかです。

@(    )のすぐ後ろが、動詞ならば、who
A(    )の部分を、「〜の」と訳してもつながれば、whose
Bそれら以外なら、whom

となります。

「uncle」は人、「lives」は動詞ですから、この問題では、whoを入れることになります。

ちなみに、friend(    )motherならば、友達「の」お母さん、という具合に、うまく「〜の」でつながりますよね。
こうなると、whoseになります。


先行詞が「物」ならば、whichか、whoseです。
「〜の」と訳して、うまくつながれば、whoseで、それ以外は、whichです。
(物は、関係代名詞の種類が2パターンしかないので、その分、楽ですよね。)


※thatは、人でも物でも可能なので、まぐれあたりになりやすいので、あまり関係代名詞の文法問題には使われなかったりします。
(前が、最上級の場合などは、thatしか、使えなかったりするのですが、これは、高校で習う範囲になります。)


※whomと、すぐ後ろに動詞がきていないwhichは、省略されることがあります。
The man whom I met at the station yesterday is his father.
=The man I met at the station yesterday is his father.

This is the book which I bought last week.
=This is the book I bought last week.



分詞
分詞というと、「過去分詞」というのは、すでに出てきていますよね。

be動詞+過去分詞=受動態
have、has+過去分詞=現在完了
でしたよね。

それと、実は、「現在分詞」というのもあります。

これは、言葉は出てきていませんでしたが、
be動詞+〜ing=「進行形」
の「〜ing」が、「現在分詞」です。


ここでは、be動詞などがからまない、「過去分詞」「現在分詞」について、説明します。
(こういうのも、あるもので・・・。)


<現在分詞>
現在分詞では、「〜している」と訳しますが、前の単語のさらに前にくっつけることになります。
(まわりくどい表現なので、わかりにくいと思いますので、例文をどうぞ・・・。)

The boy swimming in the river is my little brother.

「その少年・泳いでいる・川で・です・私の弟」

この場合、swimmingが現在分詞なので、「泳いでいる」という意味になりますが、訳すときには、その前にある「少年」のさらに前にくっつけます。
ですから、「泳いでいる少年」となります。

他にも、いろいろ単語があるので、実際には、
「川で泳いでいるその少年は、私の弟です」
となります。

The boy swimming in the river is my little brother.
=The boy who is swimming in the river is my little brother.
ということなのですが、あまり神経質にならなくても、かまわない部分だと思います・・・。

ただ、
The boy is swimming in the river・・・=「その少年は川で泳いでいる・・。」
The boy swimming in the river・・・=「川で泳いでいるその少年・・。」


この2つの文章の違いは、覚えておいてくださいね。

※swimming in the riverと、長い場合には、boyの後ろに続いていますが、
 swimmingだけなら、The swimming boy となります。
 過去分詞でも、同様です。


<過去分詞>
一方、過去分詞は、「〜される・〜されている」と訳しますが、あとの使い方は、「現在分詞」のときと、同じです。
(分詞という点では、同類ですから・・・。)

This is a book written in English.
「これは・です・本・書かれている・英語で」

つまりは、
「これは、英語で書かれている本です。」
となります。

やはり、
This is a book written in English.
=This is a book which is written in English.
ということになるのですが、無理して覚えておく必要はない部分です。

大事なのは、
a book is written in English・・・=「本は、英語で書かれている・・」
a book written in English・・・=「英語で書かれている本・・」

この2つの区別がつくかどうかということです。




まとめ
@関係代名詞は、説明がくるという合図。
A関係代名詞は、前後が決め手。
B分詞単独のときは、「している〜」「されている〜」と訳す。


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