超苦手克服講座 英語編

導入編
2.時制(現在、過去、未来)

 ここでは、時制について、取り上げます。
 時制とは何?という疑問もあるかもしれませんが、とりあえず、現在・過去・未来とかいうことが問題になっているということだけを、おさえておけばOKです。

 大事なことを、まず日本語で説明してみます。

(1)私は、ペンを使う
(2)私は、ペンを使った
(3)私は、ペンを使うつもり

(1)が現在、(2)が過去、(3)が未来、ということになりますが、異なっているのは、太字の部分だけということに注目してください。

 これって、動詞(もしくは、動詞関連)の部分だけの違いですよね。

 英語においても、現在、過去、未来の違いというのは、動詞の部分の違いということになります。



現在

動詞は現在形を使います。

普通は、現在形と原形とは、同じなのですが、主語がhe、she、itなどの場合には、sやes(3単現のS)が動詞の末尾につきます。

詳しいことは、3単現のSのところに書きますが、「3単現のSがつくのは、be動詞がisになる主語の場合で、かつ現在のとき」と覚えておくと楽です。

he、she、itなどは、「3人称」で、かつ、現在のときに、「3単現」が成立します。
※「私」が1人称、「あなた」が2人称、「それ以外のすべてのもの」が3人称ということです。

<例>
I use a pen.
He uses a pen.
My mother uses a pen.

3番目の文がちょっとわかりにくいかもしれませんが、My mother(私のお母さん)というのは、女性ですよね。これは、つまりは、「she」と言っているのと、いっしょということなんです。

ちなみに、use、usesともに「使う」という意味で、意味そのものは(3単現のSが付いていても、付いていなくても)同じです。

※現在というと、「今」のことを言っているというイメージがありますが、どちらかと言えば、日頃の習慣を言っているのが、英語における現在と思っていたほうがいいかもしれません。
(ただ、入試レベルの英語については、このことは、あまり深く考えなくても、いいとは思いますが・・・。)



過去

動詞は過去形を使います。
普通は、動詞の原形の末尾に、dやedをつけることが多いのですが、不規則変化するものも多く、それらは、ルール通りにいかないので、丸暗記が必要となります。

訳は、「〜した」となります。

ちなみに、過去の場合には、主語による違い(3単現のSが付いたり、付かなかったり)ということは、ありません。

<例>いわゆる規則変化の動詞の場合。
(現在)I use a pen.
→(過去)I used a pen.

(現在)He uses a pen.
→(過去)He used a pen.



<例>不規則変化の動詞の場合(be動詞・助動詞を含む)

(現在)They go to school by bus.
→(過去)They went to school by bus.

(現在)I am fifteen years old.
→(過去)I was fifteen years old.
※be動詞がある場合には、be動詞だけを過去形にします。

(現在)You can swim very fast.
→(過去)You could swim very fast.
※助動詞がある場合には、助動詞だけを過去形にします。

(現在)He gets up at seven.
→(過去)He got up at seven.


※ちょっと注意が必要なもの。
read(読む)は、過去形もreadです。(発音は変わるのですが、見た目は同じです。)

ですから、
I read a book.
という文だけでは、過去なのか、現在なのかは、わかりません。
(実際には、前後にも文があって、それらから、判断できることが多いのですが・・・。)

ところが、
She read a book.
は、過去だと、判断がつきます。

もし、現在だとすると、
She reads a book.
のように、3単現のSが付かなければならないからです。




未来

これは、2パターンあります。
「will+動詞の原形」
「be going to+動詞の原形」

です。

※beは、be動詞ですから、主語の違いなどによって、is、am、areなどに変化します。

訳にも、それぞれ、「〜するつもり」「〜だろう」の2種類あります。
自分の意志でこれから行うことについては、「〜するつもり」
自分の意志で行うことのできないものについては、「〜だろう」となります。
(若干の例外はありますが・・・。)

<例>
I will read this book.
=I am going to read this book.

この場合、「私は、この本を読む(       )。」
ということになりますが、「読む(だろう)」では、自分のことなのに、無責任ですよね。
やっぱり、「読む(つもり)」が妥当だと思います。


He will catch cold.
=He is going to catch cold.

この場合、「彼は、風邪をひく(       )。」
ということになりますが、自分のことではないので、「〜するつもり」とは言えないですよね。
と言うことで、「風邪をひく(だろう)。」が妥当だと思います。

※文によっては、どちらなのか判断に迷うこともあります。
 そのようなときには、前後の文などから考えて、しっくりくるほうにすれば、大丈夫です。
 どちらの訳にしても、おかしくないということは、どちらにしても、それほどの違いが生じないということですから。


助動詞のところにも書いたのですが、「未来」でありながら、過去形になることがあります。
これは、「〜するつもり」というのは、厳密に言えば、未来というよりも「意志」にあたるからです。
過去における「意志」というのも、存在しますよね。

また、詳しいことは、説明しませんが、英語には、「時制の一致」というルールがあり、この条件にあてはまるときには、形だけは、過去形を使わなければならない場合もあります。

will → would
be going to → was going to  または、were going to
となっているような場合には、「〜するつもりだった」となるか、「〜だろう」と訳せばOKです。
それ以上のことは、当面は必要ないと思います。




まとめ
(1)時制は、動詞の違い(形)に注意する。
(2)現在では、3単現のSに注意。(ただし、詳しい説明は、のちほど。)
(3)過去では、不規則変化と規則変化があり、不規則変化は丸暗記が必要。
(4)未来では、2パターンと2つの意味を覚えておく。


<おまけ>
1.覚えておきたい不規則変化する動詞
※英語の辞書などで、意味、過去形と過去分詞形を調べて、書けるようにしておいてください。
※数が多くて大変だとは、思いますが、早めにやっておくと、あとが楽です。
※覚えるためのコツは、とにかく何度でも書くということが、結局は近道です。

be, become, begin, break, bring, build, buy, catch, come, cut

do, draw, drink, drive, eat, fall, feel, fight, find, fly

forget, get, give, go, grow, have, hear, keep, know, lay

lead, leave, lend, lie, lose, make, mean, meet, mistake, pay

put, read, ride, rise, run, rise, say, see, sell, set

shine, show, shut, sing, sit, sleep, speak, spend, stand, steal

swim, take, teach, tear, tell, think, throw, understand, wake, wear

win, write



2.規則変化のルール
@通常は、動詞に、edをつける。(例:call→called)

A最後がeになっている動詞には、dをつける。(例:use→used)

B子音+yで終わっている動詞は、yをiに変えて、edをつける。
 (例:study→studied)

 ※母音+yで終わっている動詞には、そのままedをつける。
 (例:stay→stayed)

 ※※aiueoが母音で、それ以外は子音と考えていてください。
  (実際は、発音がアイウエオのいずれかになるのが母音ということですが。)

 ※※※現実問題としては、studyとstayの違いを覚えておけばOKです。

C規則変化する動詞では、過去形と過去分詞形は同じ形になる。


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